Kit_A ( a.k.a. KITA YOSHIKI )

Roadcone with ....

 ロードコーンは、人間が係る場所に置かれます。それは、これから作られていく場所だったり、人がすごく集まる場所だったり、人の手に触れてほしくない場だったり…。人がいる場所、いた場所を証明するものの一つとも言えるでしょう。 また、本来は道路標識と同様に「注意喚起」などのために使われる物ですが、その形状の愛らしさからいろいろな使われ方をもしています。


※札幌国際芸術祭(2014.07.19〜09.28)の期間、その風景、係る人々をロードコーンと一緒に撮影、その様子を紹介するページとして作成したのがはじまりです。

2015年8月6日木曜日

北海道新聞8月5日の夕刊の記事に絡めて…

 「肖像写真SNSで発信」このタイトルは自分でつけたものではありません。担当の方の案なのです。肖像写真というと随分と大仰な感じがしますが、新聞向けの言葉としては「ポートレイト」よりはそっちなんだろうなぁと、面白くも感じそのまま使わせていただきました。

 今回この記事を書くにあたって、随分と縦書きの文章にそぐわない言葉を日常的に使っているのだということをあらためて感じた。自分なりに気を使った言葉や言い回しで書いたつもりの文章が担当の人からさらに朱が入る。で、ああそうか…と。
 「デジタルデバイド」という言葉はPCやWebを使う人とそうでない人との格差を指すもので、そこがすでにあるという意識でWebを使わない人にも伝わるような文章になれば良いのだろうなと考えながら書いたが、そもそもSNSに興味がない人は読まない記事だ。新聞は興味がある人とそうでない人の両方に記事を届けなければならないから、持って回った言い回しになりがちで、そのため中身によってはWebの方が伝わりやすい文章になる。これは「デジタルデバイド」というより「メディアデバイド」とでも言えそうだ。
 「アートファン」は多いらしい。でも、その中での興味の幅は随分違う。昨年、「札幌国際芸術祭」が行われたが、そこの場に関わっている人には、「絵画」「彫刻」などが主流の「道展」を含むいわゆる美術の公募展に興味を示さない人も多い。逆に公募展系の人で、現代アート系のものに興味を示さない人も多い。昨今はここにさらに「マンガ」「アニメ」などを中心とした、「サブカル」系「萌え」系のものが常識として世に出回った後に生まれてきた世代の「ファン」も多くなってきている。ジャンルの幅としては「現代アート」>「美術」ではないかというくらいに「現代アート」が呑み込んできたものは多く、「美術」「現代アート」の言葉、ファン層にも格差を感じる。「アートデバイド」だ。

 そんないろんな差があるところに落とし込んだのが、自分の「Roadcone with you」なのではないかということを、記事を書きながら考えた。
 「アート」作品の先行事例として道内では、藤木正則さんの「名刺交換」があり、類似点を指摘されたこともあるし、自分で他者に説明しているときに思ったりもした。池田緑さんの「行為」や「マスク写真」シリーズにも通ずるところを感じる。(ともに北川フラムさんの現代企画室から出版しているのですね。)
 「ザ・テレビジョン」の表紙はレモンを持った芸能人で、これについては指摘されるまで知らなかったが最近は自分から説明に使ったりもする。(と、「ザ・テレビジョン」公式ページの表紙画像が面白い。印刷する冊子のための写真の権利のみOKしてもらっているようでweb上では文字のみになったスカスカ写真(レモンもない)になっている表紙もある。)
 テレビをみる時間をもっぱらそちらに使い、本やCDやゲームなどに使うお小遣を傾け、リアルな世界以上に人とのつながりを求め場になっているのが、中高生にとってのLINEやTwitterなどのSNS、しかもスマホでである。
 「コンテンポラリーアート」「情報メディア」「SNS」などのキーワードが飛び交う自分の頭があって、「ロードコーン」の写真を発信しようとしたときに、「ポートレイト」という形で、「Web、SNS」上と「ギャラリーでの展覧会」というON LINE、OFF LINEの両方の手段をとることで、「デジタルデバイド」を埋め、両方のお客さんにアクセスし、同時に「アートデバイド」を埋める作品にしたかったのではないかと自己分析した次第。


 まあ、何よりも自分の手法で一番大切なのは、住んでいる場所、年齢、関係なく誰にもに近しい「ロードコーン」というモチーフの発見であるのは間違いなく、そこだけはシンプルに自分が言いたいところは伝わっているんだと思います。 

「ロードコーン好きです。」


北海道新聞2015年8月4日夕刊文化欄



















2015年8月4日火曜日

マイナスアート展はじまりました。

 マイナスアート展が帯広市でスタート。
 総勢50名を越える作家とパフォーマンス系のアーチストが一ヶ月間、現在は使われていない旧「ホテルみのや」を舞台に展覧会を行います。

 スタートしてみて自分もようやく他の作品を見ることができましたが、ホテルの部屋ごとを中心に展示につかうということで、グループ展というより、個展がまとめて開かれている感じです。ホテルを利用した展示ということでアートフェア系のものを思い出す方もいるかもしれませんが、基本は一人一部屋なので展示自体はゆったりしているかもしれません。また、展示場所が何か出そうな廃ホテルということで、そのイメージを拡大したような作品も見受けられ、真夏にある意味ぴったりかも…。(5月の下見のときはもっとホテルの中は荒れていて、本当に気持ち悪かった(笑)。)


kit_aさん(@kit_a)が投稿した写真 -

 "OFF LIMITS"(オフ・リミッツ)と名付けた自分の今回の展示はビデオインスタレーションでホテルのあちこちの部屋に破棄されていたテレビを集めてのもの。部屋の前から見ると一つだけテレビが見えて、かなりぶっきらぼうな感じ。ロッカー、ユニットバスに残りの6台を展示してるんだけど、自分ではどうにもどうすれば展示を効果的に見せる写真になるかわからない。他の人がどんな切り口で写真を撮ってくれるか、記録集は楽しみ。
 中央の一台は帯広市内で撮った写真をコーンの位置を一致させて時間軸上で重ね合わせた作品。これは、かつて室蘭でやった手法と同じ。
 ユニットバスのドアから正面に見える一台は、コーンを「レイヤー上で重ね合わせたもの」で、時間に沿って枚数を増やしたり減らしたりすることで動画になっている。実は、入り口正面のテレビを長時間露光撮影をすることで同じような写真を撮れる。時間軸上で重ね合わせた写真は、シャッターを開く時間でレイヤーの枚数に置き換えることができる。これは、発表は初めてで今後これを利用した展示のパターンも幾つか計画中。


 このテレビの二台は兄弟のようなものになっていて、モチーフは、帯広市内のドキュメント写真と、もう一方は、廃ホテル内のフィクション写真という対比構造にもなっています。

 ユニットバス内には「浴槽のお湯は抜かないでください。」という張り紙がありますが、これは実際にホテルの共同風呂に貼られていたもので、この張り紙を見てこの展示の原型を思いついたので自分にとってかなり重要なので、はがしてきて自分の展示に使っています。





 

正面のテレビをシャッター速度を2秒で撮影したもの



マイナスアート展WebPage内『Kit_Aページ』
http://tokachiart.jp/minus-art/artist/kit_a/ 


『Roadcone with…』Facebookページ
https://www.facebook.com/roadconewith