Kit_A ( a.k.a. KITA YOSHIKI )

Roadcone with ....

 ロードコーンは、人間が係る場所に置かれます。それは、これから作られていく場所だったり、人がすごく集まる場所だったり、人の手に触れてほしくない場だったり…。人がいる場所、いた場所を証明するものの一つとも言えるでしょう。 また、本来は道路標識と同様に「注意喚起」などのために使われる物ですが、その形状の愛らしさからいろいろな使われ方をもしています。


※札幌国際芸術祭(2014.07.19〜09.28)の期間、その風景、係る人々をロードコーンと一緒に撮影、その様子を紹介するページとして作成したのがはじまりです。

2016年7月29日金曜日

ポケモンGOの仮想空間は誰のものか?

 ポケモンGOは、発表になってから話題にならない日はないと言っていいほどの人気ぶり。
  自分もアメリカで発表直後、インストール前から興味津々でその仕様などで人ともりあがって話をしていた。現実の空間、地形をゲーム空間に見立ててその中を歩き回る。現実空間に架空のキャラクターが存在するかのような設定。うん、とっても楽しそう!



  と、思う反面、それまで人がそんなにいなかった公園などのスポットに異常に人が集まっている写真を見て、かなりいやな印象を受けた。
 仮想空間上の情報が現実社会とリンクしていること自体は悪いことではないし、それを宣伝材料にしてTwitterなどで人を呼び込んでいるお店があるというのも上手い手だと思うし、そうやって宣伝費を集めることをビジネスにしたって悪くない。アニメやゲームの聖地巡礼なんてのを、逆に地域の活性化に利用しようと地方自治体などがマンガを依頼する今日だし、うまくやりゃあ、色んな人や地域に感謝されるし、お金にもなるだろう。
  でも、いやあな印象を受けたのだ。


  下は自分の2014年の作品の写真。あるイベントで写真を配ったのだ。それが作品。
  それぞれの写真にはイベント会場の周りの「ロードコーン」とQRコードがついている。スマホでQRコードを読み込むとGoogle map上に自分の写真の「ロードコーン」の場所がしめされる。なので、実際にその場所に行けば「自分の」コーンを見ることができる。(実際には明らかに移動されるであろう物もあったが)
  配った写真は一枚としてダブりがないので、その「ロードコーン」は、ある意味自分だけの物だ。他人の写真はGoogle map上をクリックすると画面上では見ることができる。  



 (クリックすると見ることができます。)

 という内容の作品だったのだが、この作品をつくるにあたって写真を撮っているときに個人の所有物であろうコーンの写真も撮った。家の軒先においている物も撮ったので、この写真を貰った人が確認するために他人の敷地に勝手に入った場合には自分にも責任はかかるであろうななどという余計な心配までしたのである。つまりは、誰にでもみえるところにおいている物を写真におさめることは問題ないであろうが、それによって他の人を誘導してそこにいる人に迷惑をかけてはいけないであろうと考えたのだ。当然、そんなことをする物好きはいないのだが…。


  と書きながら、さらに昔のことを思い出した。
  小学校の行き帰りに近道を考え、それを友達に教えたのだ。その近道を教えた友達が他の子を引き連れて歩いているときに教えたことを後悔した。他人の家の敷地内を通るルートであったのだ。近所だったので自分はこっそりどころか堂々と「こんにちは」などと言いながら通っていたのだが、知らない奴まで通っているのはバツが悪い。誘導したのは自分なのだ。

  神社、仏閣ではゲーム禁止にしているところがあったり、裁判所や国会議事堂などではゲーム会社に除外申し入れをするという。
  迷惑を被っている人がいたり、事故が起こっていたりしてするのは、使用者の自己責任なのか。マップ上でポイントに設定された場所の人がゲーム会社にお願いをするのが本筋であるのか。やはり何がしらの責任はポケモンGOにあると考える。
  では、ポケモンGOの何が悪いのか。(これはポケモンだけではなく、すでにあるイングレスやこれから登場するであろう現実のマップを利用するゲーム全てに言えることだが) 

 私が考えるのは、現実とリンクするAR空間上のマップに「勝手に」意味を設定したことがそのひとつであると考える。

  仮想空間内は制作者とプレーヤーの物である。自分たちがつくった仮想空間なのに自由にできないのか?
  ポケモンGOのマップはただの仮想空間ではなく現実のものとリンクしているのである。つまりは、AR上のポイントは仮想ポイントではなく、いくらパブリックな場所でも公園なり神社なり本来の機能目的を持つ場所なのである。
  自分の経験で他人を誘導して他人に迷惑をかけないかヒヤヒヤしたことを思い出したのはそこである。ゲームの仮想空間は現実の物ではないが現実のマップとリンクしていることで、現実の場所が本来の思惑とは違った新たな意味付けをされてしまったことが問題ではないだろうか。
  極論だが、販売される地図の土地や場所に余計な情報を書き加えてその所有者に迷惑をかけてはいけないだろうということである。仮想空間であるとはいえ、現実のポイントや場所を示す情報は「勝手に」意味や価値付けをすることはそこの場所にいる人間の「現実の」迷惑になりうる。 こう考えると土地所有権あたりの法律に「その土地に関わる情報の扱い」なんていう法律がつくられるのが妥当な気がする。 

 などと考えると、すでにこの手のゲームをつくって運用している人たちのやったもん勝ちで、制度や法律ができてしまってからは遊べる場所が限られてきたりしそうで、少し遊んでおこうかなとも思うが、いざやってみると仕組みの面白さ以上に実際のゲーム自体は残念ながら自分にはピンとこなかった。